神奈川県民児協の位置づけ
すべての民生委員・児童委員は、市町村の一定区域ごとに設置される「民生委員児童委員協議会」(略称:民児協)に所属し活動しています。この市町村の一定区域ごと(町村は、原則として町村全域で一つの区域)に民児協を設置することは民生委員法第20条に規定されていることから、この民児協を「法定単位民児協」と呼んでいます。
一方、市、区、都道府県・指定都市の段階にも民児協は設置されています。その範囲は法定単位民児協の区域よりも広域であり、その域内にある法定単位民児協の連合組織であることから「連合民児協」と呼ばれています。
神奈川県民児協は、政令指定都市を除く30市町村の民児協で構成されています。任意で設置される組織ですが、県域の民生委員・児童委員の全員が参加し、団結することにより発言力を強め、民児協の役割のひとつである意見具申が効果的に行えるのです。
法的位置づけ
民生委員法 第20条 民生委員は、都道府県知事が市町村長の意見をきいて定める区域ごとに、民生委員協議会を組織しなければならない。2 前項の規定による民生委員協議会を組織する区域を定める場合においては、特別の事情のあるときの外、市においてはその区域を数区域に分けた区域をもって、町村においてはその区域をもって1区域としなければならない。
神奈川県民児協の組織
神奈川県民児協は、193の地区民児協会長をもって構成される総会を基盤とし、各市町村民児協会長である理事による理事会、さらに各ブロックを代表する理事で構成される常任理事会、正副会長で構成される正副会長会をもって運営しています。神奈川県民児協は、会員の代表である市町村民児協会長、地区民児協会長によって運営されています。
なお、神奈川県民児協事務局は、社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会が担っています。
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理事会
事業執行に関する重要な事項や総会に付議する事項、総会の議決で委任された事項などを審議します。
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常任理事会
理事会に付議する事項や事業執行に関する事項、理事会の議決で委任された事項などを協議します。
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総会
事業計画および予算や事業報告および決算、規定の制定および改廃などを審議します。
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監事会(監事)
本会の会計及び会務を監査します。
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総合企画委員会
神奈川県民児協の活動方針・計画、事業内容について検討を行います。学識経験者、各ブロックを代表する民生委員児童委員、主任児童委員等から構成されています。
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広報委員会
神奈川県民児協機関紙『県民児協だより』の企画、編集を行います。各ブロックを代表する民生委員・児童委員、主任児童委員で構成されています。
会則
神奈川県民児協の主な事業
市町村民児協・地区民児協への支援
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地域福祉活動促進費の交付
住民一人ひとりの福祉を推進するための民生委員・児童委員活動の充実を図るとともに、活動の基盤であり拠点である民児協の自主的運営と組織整備、並びに具体的福祉活動を支援しています。
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民生委員児童委員活動推進事業
多様化する住民ニーズや地域の福祉課題に沿った計画的かつ意欲ある地区民児協事業、または市町村民児協事業を奨励・普及するため、経費の一部を助成しています。
また、全民連が全国互助共励事業の一環として行っている全国指定民児協事業とあわせて、神奈川県指定民児協事業を行っています。指定する単位民児協運営の充実強化と地域福祉活動の振興を通じて民生委員・児童委員活動の支援を図るものです。 -
地域版活動強化方策 策定支援
各市町村民児協・地区民児協による地域版活動強化方策の策定にあたり、各地区民児協が計画的にアドバイザーや外部講師の助言・指導を受けるための経費について助成しています。
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ブロック別活動への支援
民生委員・児童委員活動を、ブロックごとに推進し、資質向上や相互の連絡調整および親睦を図るための活動を支援しています。各ブロックの実情に合わせて計画された、会議、研修、関係機関との連絡会などを推進します。
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民生委員児童委員活動に伴うボランティア活動保険加入促進事業
民生委員・児童委員が地域での福祉活動等に参加する際に発生する事故やケガに対して安心して活動ができるように、ボランティア活動保険に加入する際の掛金の一部を負担しています。
民生委員・児童委員等の育成
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市町村民児協会長研修
民生委員・児童委員活動における課題の共通認識を図るとともに、市町村民児協会長の資質向上を目的とする研修会を開催しています。
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地区民児協会長研修
各地区民児協運営を円滑に進め、各地区の民生委員・児童委員が安心して活動できるよう地区民児協会長に対する研修を開催しています。
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新任地区民児協会長研修
一斉改選の翌年度に新任の地区民児協会長を対象とした研修を実施しています。
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課題別集中講座
喫緊の課題に対応するための考え方や知識、技術を身につけるための研修を実施しています。
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行政委託研修(県社協実施)への協力
神奈川県、横須賀市からの委託事業として県社協が実施する研修事業の開催に協力をしています。これらは、民生委員法に基づく民生委員の指導訓練のために行政機関が行う研修です。
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全国研修会等への派遣
全民児連等が主催する研修会等に、本県から参加者を派遣しています。
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研修用DVD等研修資材の貸し出し
各地区民児協の研修、学習会等を行うための教材DVD等を貸し出しています。
児童委員、主任児童委員活動への支援
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児童委員・主任児童委員連絡会議
他の市町村民児協の児童委員、主任児童委員と情報共有・意見交換を行う連絡会議を実施しています。
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児童委員・主任児童委員活動推進会議
子どもや子育て世帯と関わるときに必要な知識や留意点や児童委員、主任児童委員としての姿勢について学ぶための会議、研修会を実施しています。
情報提供・広報
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『県民児協だより』の発行
『県民児協だより』を年4回、各4,900部発行し、民生委員・児童委員、主任児童委員活動や、地区民児協運営に資する情報を発信しています。全会員をはじめ、関係機関・団体等にも配布をし、委員活動の現状や活動上の課題等についての理解促進を進めています。
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各種PRパンフレットの発行
民生委員・児童委員、主任児童委員の活動や役割を広く県民に理解を図るため、各種パンフレットを作成、発行しています。
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神奈川県民児協キャラクター「みんぴょん」を活用したPR活動
神奈川県民児協設立50周年を記念して、次代を担う子どもたちをはじめ幅広い県民に民生委員・児童委員のことを知ってもらうため、神奈川県民児協キャラクター「みんぴょん」が誕生しました。みんぴょんデザインのPRグッズを作成し、PR活動を推進しています。
企画・連絡調整援
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総合企画委員会
神奈川県民児協の活動方針・計画、事業内容について検討を行っています。学識経験者、各ブロックを代表する民生委員児童委員、主任児童委員等で構成しています。
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広報委員会
機関紙「県民児協だより」の企画及び編集を行います。各ブロックを代表する民生委員・児童委員、主任児童委員で構成しています。また、地域の動き、意見を反映させるため市町村民児協を代表する通信員を設置しています。
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市町村民児協事務担当者会議
市町村民児協事務局相互の意見交換や情報交換等をとおして、事務局間の連携を図ります。
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県行政と常任理事との懇談会
県行政の民生委員・児童委員所管課との懇談会を開催し、情報交換や意見交換を行い、時勢に応じた課題を共有しています。
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児童相談所所長と常任理事との連絡調整会議
子どもをめぐる問題が多様化、深刻化をうけ、児童委員、主任児童委員活動推進のため、児童相談所と常任理事との連絡調整会議を開催し、児童問題への理解と連絡強化を図っています。
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会員慶弔事業
全国互助事業ならびに神奈川県民児協互助事業を実施しています。
事業計画/事業報告
活動強化方策
民生委員・児童委員は、常に住民の立場に立ち身近な支援者として住民を見守り、相談に耳を傾け、必要な支援につなげるよう取り組み、変化するニーズや新たな問題にも使命感をもって、専門機関・関係者とともに地域を支え続けてきました。神奈川県民児協では、今後の活動に向けた現状と課題を整理し、これからの活動の方向性についてまとめた「神奈川県版活動強化方策(令和4年度~8年度)~変わらない「きづく・つなぐ・みまもる」活動~」を策定しました。
キャラクターの紹介
県民児協設立50周年を記念して
“みんぴょん”が誕生
プロフィール
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★誕生日 平成31年3月29日 ★性 格 もふもふして心も体もあたたかい。握手やハグでみんなを温めてくれる。フットワークが軽く明るく元気。 ★好きなこと 大きな耳で歌やお話を聴くのが好き。温泉とお茶とお餅があるとごきげん。民生委員音頭を聞くと元気になる。
“みんぴょん”誕生ストーリー
平成30年度に民生委員児童委員制度創設100年を迎え、民生委員・児童委員をより多くの人に知ってもらうため、県民児協でキャラクターをつくろうと、約1年間に渡り議論を重ねてきました。平成31年(令和元年)は、神奈川県民児協設立50周年でした。これからの50年を担う子どもたちにも、民生委員・児童委員のことを知ってもらいたいという強い想いから、子どもたちにも親しみやすいうさぎをモチーフとした“みんぴょん”というキャラクターが生まれました。“みんぴょん”に込めた想い
大きな耳とハート型のしっぽがトレードマークです。大きな耳で、住民の話に心から耳を傾けたいと思っています。また、ハート型のしっぽは、思いやりの心を表しています。そして、首にスカーフを巻いて、「地域のお助けマン」として、住民に寄り添う活動をしていきたい、という願いを込めました。ちなみに、みんぴょんの耳は、民生委員の“М”になっています。名前に込めた願い
“みんぴょん”という名前は、県内の民生委員・児童委員からいただいた120件の応募の中から決定しました。 みんなのための民生委員児童委員として、みんな心を一つに、みんなで助け合って活動しよう。そして、ぴょんぴょんとフットワーク良く笑顔で元気に活動しよう、という意味も持たせました。
今後の50年に向けて、民生委員・児童委員委員活動が末永く継続し、広く子どもたちにも知ってもらうことで、ぴょんぴょんと飛躍し、さらに広がっていくことを願いたいと思います。